vol.003

インプラントとセラミックの違い

インプラントとセラミックの歯ではどんな違いがありますか?

室長先生
室長先生
おや?Aさん難しい顔をしてどうされましたか?
さん
わたし
わたし
はい…歯の治療って本当に色々な方法があるなって。審美歯科ひとつとっても方法がたくさんあるんですね。
室長先生
室長先生
そうですね。治療法や材料は日進月歩の勢いで常にアップデートされていますし、口腔内の状態や目的によっても様々なアプローチがありますからね。
わたし
わたし
先日、友人から相談を受けまして…。「インプラントとセラミックってどちらがいいの?」と聞かれ、言葉に詰まってしまいました。どんな違いがあるのだろう?そもそも違いがあるのかしら?…と。
室長先生
室長先生
インプラントとセラミックはまったく異なる治療ですよ。
わたし
わたし
え?!そうなんですか?
室長先生
室長先生
はい。そもそも目的が違いますね。
わたし
わたし
目的…ですか?
室長先生
室長先生
インプラント治療というのは、簡単に言うと「抜けてしまったところに人工の歯を埋め込むこと」で、ご自身の歯そのものが無くなってしまった場合の治療方法です。虫歯や歯周病、不慮の事故などの原因により不幸にも歯を失ってしまった場合、その欠損部分を補うための方法です。以前は入れ歯(義歯)やブリッジといった治療法が主流でしたが、技術の進歩とともに人工で作った歯根(インプラント)を埋め込んでその上に歯を取り付ける治療方法が増えてきています。喪失した歯を回復することができるという点で「第2の永久歯」とも呼ばれています。
わたし
わたし
なるほど!
室長先生
室長先生
一方、一般的に歯科でいうセラミックは人工の歯を作る場合の材料を指します。人工の歯を作製する場合の代表的な材料には、レジンとよばれる樹脂や、銀歯などに用いられる金属、そしてセラミック(陶材)などがあります。近年は材料の進化によりセラミックにも種類が増えています。一般的にセラミックは綺麗な状態を保つ素材のため、審美的に美しく歯を作製することに適しています。よってインプラント治療の際の歯を作製する場合にもセラミックは使用されます。
つまり、失った歯の所に人工的な歯を埋め込むことで補うのがインプラント治療で、インプラント治療であろうがご自身の歯の治療であろうが、綺麗に歯を作製する場合の材料がセラミック、ということになります。
わたし
わたし
まったく異なるものですね。
室長先生
室長先生
もう少し厳密に言いますと、インプラントは人工歯根とも呼ばれ、歯肉内に埋め込むものでチタンからできています。我々が言う“インプラント”とはこの人工歯根部の箇所を指しますが、一般的には歯が無くなった場合を補う治療方法の総称として“インプラント”という言葉で呼ばれていますね。ですので、“インプラント”とは治療方法で、セラミックは歯を作製する材料、ということです。
わたし
わたし
そういうことでしたか!
室長先生
室長先生
インプラントは、既に歯が欠損している部分なら、周囲の歯や歯茎、骨の状態を鑑みて治療を行っていきます。例えば歯がひどく欠けていたり、グラグラしているなどして、著しく審美的にも、機能的にもインプラント治療を施したほうがいい場合などは、抜歯が必要な場合も出てきます。
わたし
わたし
抜歯を伴う場合があるということも考慮しないといけないってことですね!
室長先生
室長先生
そうですね。歯を失うことで、食事だけでなく、会話を楽しむことや笑う機会が減ってしまうというのはとても辛いことです。人工の歯根を埋め込んで人工歯を取り付けるインプラントなら、かつての自分の歯のように、噛みしめることができる喜び、思いっきり笑う幸せを存分に堪能していただけると思いますよ。
わたし
わたし
単純に「歯がキレイになって嬉しい!」という見た目の話だけでなく、「好きなものを気にせずに食べられる」「笑顔で会話ができる」といった、まさにクオリティ・オブ・ライフに根ざした治療でもあるんですね!
室長先生
室長先生
はい。もちろん、天然の歯を大切にすることが大前提で我々も考えています。つまり、定期的なデンタルケアと正しいセルフケアはマストです。それでも不幸にも歯を失ってしまった場合の選択肢としてインプラント治療があるわけです。歯科技術は日々進歩しています。一人で悩んでいないでまずは相談していただきたいと思います。