vol.002

インプラントで金属アレルギーが心配

さん
わたし
わたし
ヘックション!花粉の季節ですね。花粉アレルギーを持つ自分にとっては辛い季節です。
室長先生
室長先生
Aさんは花粉症なんですね。アレルギー体質は辛いですよね。花粉にとどまらず、食物、紫外線、金属などなど…様々なアレルギーがあるってご存知でしたか?
わたし
わたし
金属アレルギーってアクセサリーでかぶれたり、かゆくなったりっていうものですよね。日常生活では見聞きしたことはあるのですが、歯科における金属アレルギーの症状にはどんなものがあるんですか?
室長先生
室長先生
歯科治療における金属アレルギーの症状には、

  • ・口内炎、口角炎などの口腔内の炎症
  • ・味覚異常
  • ・アトピー性皮膚炎のような湿疹、ただれ、かゆみ、赤みなどの諸症状
  • ・頭痛や肩こり、倦怠感

など、口腔内にとどまらず、足や頭、顔といった全身の皮膚、全身症状と様々な箇所にあらわれる場合もあります。

わたし
わたし
そうなんですね。あれ?ふと疑問に思ったんですが、金属アレルギーの人ってインプラントなどの人工の歯って入れられるんですか?
室長先生
室長先生
安心してください。インプラント治療は、金属アレルギーをもっている人でも受けられます。
わたし
わたし
どうしてですか?歯根部分など金属を使っていますよね?
室長先生
室長先生
インプラントでは、純チタンもしくはチタン合金を人工歯根部分であるインプラント本体の素材に使います。チタンは金属アレルギーが出にくい金属とされています。そのため、金属アレルギーがある人でも安心なんですよ。
わたし
わたし
そうなんですね。純チタンは安心だとしても、チタン合金の場合だとアレルギー症状が出るリスクが心配です。
室長先生
室長先生
合金の場合は、チタン以外にもアルミや鉄などが入っているので金属アレルギーを引き起こすリスクが高まります。そういった意味からも純チタンの方が優位ですので、私共の医院では純チタン製のインプラントのみ使用しております。ちなみに、銀歯をしている人は、銀歯のパラジウムなどが唾液と混じって溶け出していくので、金属アレルギーのリスクが高まると言われています。
わたし
わたし
なるほど。アレルギー反応が出にくいチタンを使っていることはわかったのですが、例えばインプラント本体に被せる人工の歯の他の材料などにはアレルギーを誘発する金属が含まれる心配はないのですか?
室長先生
室長先生
そうですね、現在では、人工の歯の素材としてオールセラミックやジルコニアセラミックといった金属を使用しない素材が審美的にも強度的にも性能が更に向上し、主流になってきています。金属アレルギーの心配もがない材質ですので、安心していいと思います。
わたし
わたし
そういう材質のものがあるんですね。金属アレルギーがあっても失った歯を諦める必要がないってことですね!
室長先生
室長先生
はい。どうしてもアレルギーが心配な方は、皮膚科で事前にアレルギーの検査を行うなどしてインプラント治療をお受けになられることをおすすめします。また海外では近年、インプラント本体にチタンではなくジルコニア(セラミック)を用いたジルコニアインプラントというものが開発され一部使用されてきています。将来的に日本で認可されれば、万一、チタンにアレルギー反応がある方でも、治療の選択肢が増すことでしょう。